最近、ネットリテラシーや金融リテラシーなど、『リテラシー』という言葉をよく目にします。
医療分野でも関係のあるこのリテラシーとは何のことなんでしょうか。
今回はこのリテラシーの勉強です!

1. リテラシーってなに?
リテラシーとは「(何らかのカタチで表現されたものを)適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」という意味とされています。
➖Wikipediaより引用
簡単にいうと「ある分野に関する知識や能力を活用する力」といった意味合いです。
私たちに身近なインターネットにおいても、正しい情報だけではなく、事実に基づかないこと・事実の一部分だけを誇張した記事・フェイクニュースなど、あまり信用できない情報も溢れかえっています。
医療についてのネット情報も同じで、必要以上に不安をあおる宣伝・「〇〇は〇〇で治る!」といった過大広告なども多くみられます。
その中で、正しい医療情報をキャッチしていくことが大切になります。
特に医療分野に関するリテラシーについては『医療リテラシー』や『ヘルスリテラシー』と呼ばれ、「健康や医療に関する正しい情報を入手し、理解して活用する能力」のことを言います。
自分の身体や家族の身体について考え、溢れかえる医療情報の中から信用できる情報を見極めて、これからのことを選択する。簡単なように見えてとても難しいことです。
PalmTreeでは、側弯症に関する情報をなるべく事実や根拠に基づいて発信していきますが、他のサイトでも信用できる情報をキャッチしやすくなるコツを以下にまとめました。
ご参考にしてもらえるとありがたいです。

2. ヘルスリテラシーの鍛え方
- 自分のヘルスリテラシーをチェックする
- eラーニング教材等で勉強する
- ポイントを押さえて情報収集を実践する
ひとつずつ、みていきましょう。

2.1. ❶自分のヘルスリテラシーを
チェックする
まずは、自分のヘルスリテラシーのレベルを知ることが大切といわれています。
簡単な方法として、東京都医師会WEBサイトの「ヘルスリテラシー検定」というものを活用できます。

https://www.tokyo.med.or.jp/healthliteracy/kentei
これは、15問の質問に答えるだけで、自分のヘルスリテラシーの高さを知ることができるものです。
さっそく挑戦してみると、、



結果はこんな感じで出てきます。ざっくりと自分のヘルスリテラシーを知ることができて良いですね。

2.2. ❷eラーニング教材等で勉強する
自分のヘルスリテラシーのレベルが分かり、ヘルスリテラシーについて少し関心が持てたら、次は実際に勉強してみましょう!
聖路加国際大学学術情報センターの「ヘルスリテラシー講座」では、You-Tubeチャンネルでのeラーニング教材が提供されていて、ヘルスリテラシーの基本を身につけることができます。

https://car.luke.ac.jp/HLproject-1/course.html
ひとつあたり3分程度の動画なので、ちょっとした時間で気軽に勉強することができます。
eラーニングの内容は下の画像の通りです。

検索の仕方から、その情報を読み取って、活用するまでのコンテンツが揃っていますので、ぜひぜひ参考にしてみてください。

2.3. ❸ポイントを押さえて情報収集を実践する
eラーニングで勉強もできたら、あとは実践あるのみです。自然とリテラシーが身についてきます。
医療情報を読むうえで、1番大事だと思うのは、その情報が信じていいかどうかを見極めることです。
そのなかで覚えておきたいのが、【いなかもち】という合言葉です。
これは聖路加国際大学学術情報センターの「ヘルスリテラシー講座」で提唱されているもので、信用できる情報かどうかを判断する指標です。
▼ い・・・いつ
▼ な・・・何のために
▼ か・・・書いたのは誰か
▼ も・・・元ネタは何なのか
▼ ち・・・違う情報と比較したか
この5つの視点で医療情報を読むようにすると、見え方が少し変わってきます。ちょっと意識するだけでも違ってきます。実際にどのように読み解いていくか、詳しいところはまた別の記事でまとめようと思います。

3. 側弯症分野でのチェックポイント
最後に、側弯症の医療情報に関するポイントをお伝えします。
とても簡単で、「そくわんしょう」の漢字表記が正しいかを確認するだけです。


↑Googleで検索した結果です。
上:『側湾症』で検索・・・3180000件
下:『側弯症』で検索・・・2080000件
「そくわんしょう」の正しい漢字表記は『側弯症』(もしくは『側彎症』)の方です。
なのに実際は間違った『側湾症』の漢字表記で書かれた情報の方が多いといった現状です。
「漢字表記が間違っているものは全て疑え」とは言えませんが、その記事は細かい注意を払って書かれたものでない可能性がありますし、理解が十分でない者が書いている可能性もあります。
でも、単純な変換ミスかもしれません。そんな時は、【いなかもち】を思い出し、誰が書いているものか、元ネタは何なのか、などもチェックすると信用できるか、そうでないかを判断しやすくなります。記事内の全ての漢字表記が間違っているものは少し疑って読むのが良いかもしれません。

4. まとめ
- 医療情報をうまく活用するためにはヘルスリテラシーを高めることが重要。
- ヘルスリテラシーとは、「健康や医療に関する正しい情報を入手し、理解して活用する能力」のこと。
- ヘルスリテラシーの鍛え方は、リテラシーチェック・eラーニング・実践。
- 合言葉は「いなかもち」。
- 「側湾症」には気をつけて。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
いなかもち、覚えました^ ^
勉強になりました。