側弯症と運動の《よくある質問》

装具治療中
装具治療中でも運動をしていいの?
Q
装具治療中でも運動やスポーツを続けていいですか?
+
A

はい。装具治療中でも、基本的には運動やスポーツを続けて構いません。

側弯症があるからといって、運動やスポーツを一律に制限する必要はありません。Scoliosis Research Society(SRS)も、痛みなどの問題がなく、主治医から特別な制限を受けていない場合には、側弯症のある子どもも好きなスポーツや活動を続けることを勧めています。

運動は、筋力や体力を維持するだけでなく、友達と一緒に活動したり、好きなスポーツを楽しんだりするという意味でも大切です。

ただし、装具を着けていることによって動きにくかったり、痛みや皮膚トラブルが起こったりする場合には無理をしないことが大切です。
Q
装具を着けたまま運動しないといけないの?
+
A

必ずしも、装具を着けたまま運動しなければならないわけではありません。

装具治療では、決められた装着時間を守ることが重要ですが、運動やスポーツをするときの装具の扱いについては、装具の種類やスポーツの内容、主治医の方針によって異なります。

「運動だから装具を外していい」「運動中も必ず装具を着ける」と一律に決めることはできません。運動のときに装具を外してよいか、また外した場合はどの程度の時間ならよいかは、主治医や装具士に確認しましょう。

大切なのは、自己判断で装着時間を大きく減らすのではなく、治療全体の中で運動と装具治療を両立することです。

側弯手術後
手術後はいつから運動していいの?
Q
手術後はいつから運動を再開していいですか?
+
A

運動の再開時期は、手術の内容や回復の状態によって異なります。「手術から○週間経ったら、すべての運動ができる」という一律の基準はありません。

一般的には、手術直後はまず歩行などの日常的な活動から始め、身体の回復に合わせて徐々に活動量を増やしていきます。Scoliosis Research Societyでは、術後は徐々に活動へ復帰し、活動内容によって異なるものの、術後3~6か月で通常の活動への完全復帰が可能になる場合があるとしています。ただし、実際の復帰時期には個人差があります。

スポーツへの復帰は以下のように段階的に進めるのが一般的です:

  • ↓日常生活・歩行
  • ↓軽い運動
  • ↓ランニングなど
  • ↓スポーツ
  • ↓接触・衝突を伴うスポーツ
最終的な運動再開の時期は、手術を担当した医師に確認してください。
Q
手術後に避けた方がいい運動はありますか?
+
A

術後の一定期間は、避けた方がよい運動があります。特に、転倒や衝突の危険が高いスポーツ、強い衝撃が加わる運動、脊柱に大きな負荷がかかる運動などは、主治医の許可が出るまで控える必要があります。

「側弯症の手術をしたら、もうスポーツはできない」ということではありません。脊椎固定術後でも、多くの患者さんがスポーツに復帰しています。

大切なのは、術後すぐに以前と同じレベルへ戻ろうとするのではなく、回復に合わせて少しずつ活動量を増やすことです。「いつから」「どの運動を」「どの程度まで」行ってよいかは、定期診察の際に主治医に確認しましょう。

保護者
運動だけで側弯症は治るものなの?
Q
運動だけで側弯症の曲がりは治りますか?
+
A

一般的な運動だけで、側弯症の背骨の曲がりを治すことはできません。

側弯症の原因や状態はさまざまで、特に思春期特発性側弯症では、成長期にカーブが進行することがあります。ウォーキングや水泳、ランニング、筋力トレーニングなどの一般的な運動は体力や筋力の維持に役立ちますが、「この運動をすれば側弯症が治る」というものはありません。

だからといって、側弯症のある人に運動が必要ないということではありません。むしろ、側弯症があるからこそ、できる範囲で身体を動かし、体力や筋力を維持することは大切です。
「側弯症を良くするための運動」と「健康な身体を維持するための運動」は分けて考えることが大切です。※側弯症に特化した運動については、主治医にご相談ください。
Q
子どもが運動を嫌がるときはどうしたらいいですか?
+
A

何がなんでもと無理に運動をさせる必要はありません。まずは、子どもが「なぜ運動を嫌がっているのか」を考えてみましょう。

  • 運動そのものが苦手
  • 疲れる・痛みがある
  • 装具を着けていると動きにくい
  • 学校や習い事で時間がない
  • 側弯症のことを考えたくない
  • 「運動しなさい」と言われることが嫌

散歩、遊び、自転車、ダンス、ボール遊びなど、子ども自身が楽しめる身体活動から始めても構いません。

「毎日30分やろう」と決めるより、「外の空気を吸いに少し歩いてみよう」「好きな音楽を聴きながらやってみよう」「一緒にやってみよう」など、無理なく続けられる方法を探しましょう。できなかったことより、できたことを認めてあげることも大切です。

運動は「やらなければならないもの」ではなく、身体を動かすことを楽しみながら健康を維持するためのものと考えてみましょう。