こちらの記事の続きです。
ヘルスリテラシー向上のためには医療情報の読み方のコツ「いなかもち」を知ることが大切です。
今回は「いなかもち」の《も》と《ち》について説明します。

1. 《も》•••元ネタは?
記事に書いてあることが何に基づいた情報なのかをチェックします。
大きく3つに分けて考えるといいです。
- 記事を投稿した個人や会社の主観的な情報
- 論文や資料のデータに基づいた客観的な情報
- 客観的な情報に投稿者の主観的な見解を加えた情報
主観的な情報と客観的な情報を見分けるポイントは、引用した論文や資料が書いてあるかどうかです。
引用した論文や資料が書いてある場合は、その記事の内容は客観的な情報が含まれていることになり信用度は上がります。
参考資料や引用文献の記載は、「〇〇より引用」や「出典:〇〇」などと書かれていることが多いです。
一方で、引用された資料等の記載がない場合は、「記事を書いている人がそう思っている・感じているだけ」の情報かもしれません。その情報を信用しても良いかどうかを悩む時は、書いてるのは誰か(いなかもちの《か》)をチェックして判断するようにしましょう。
また、引用された資料等の記載がある場合でも、投稿者にとって都合の良い内容部分だけを使って、都合の悪い部分には触れていない可能性があります。
惑わされずに済む方法は、引用された資料を自分の目で直接確認することです。慣れないうちは面倒に感じますが、確実に得られる情報が増えるので、時間があれば試してみて欲しいです。

2. 《ち》•••違う情報と比べた?
「いなかもち」最後は《ち》。違う情報と比べて判断することがとても重要になります。
医療情報を調べるうえで1番避けたいのが、最初に見つけた記事が偏った内容なのに、それに気が付かず信用してしまうことです。
ひとつの記事や資料で満足せず、様々な違う情報も比較することで、全体像が見えてきます。
少なくとも『3つ』の記事や資料を確認するのが個人的にはオススメです。多ければ多いほどいいので余裕があれば3つ以上比べるとより正確な理解につながります。
同じ人が書いたものを3つ比べるのではなく、それぞれ異なる人が書いたものを選ぶようにしましょう。そうすることで、偏った記事を目にした時に「これは偏った記事」ときちんと判断できるようになります。

3. まとめ
- 医療情報は「いなかもち」で正しく理解する
- 3年以内に書かれた記事が安心
- 自社商品の購入誘導のための記事にはご注意を
- その分野の専門の組織や個人が書いた記事が安心
- 引用・出典元もチェックする習慣を
- 1つの記事で満足せず、少なくとも3つの記事をチェック
最後までお読みいただき、ありがとうございました。