
側弯症学校検診(日本では現在、運動器検診に名前が変わっています)は1963年にアメリカのミネソタ州で開始されました。
その後、世界各国に側弯症学校検診モデルが広がり、現在では世界19ヶ国で行われているようです。
それぞれの国によって検診の実施方法や時期は様々ですが、概ね日本と大きく変わらない状況となっています。
ただし、検診がきちんと法制化されているのは日本だけだそうです😳
国際的には、側弯検診の有益性について賛否両論あるというのが現状です。
しかし、Scoliosis Research Society(国際的な側弯症学会)は、側症検診の費用対効果について十分な根拠はないものの、技術的精度、臨床的意義、検診プログラムの有用性、治療効果の観点から、側弯症検診は有益で推奨されると声明を出しています。
実際、アメリカでは側弯症検診での早期発見によって、装具での進行予防や手術回避への期待が高まっています。
また、中国でも国内全域での側弯症検診導入を求める声が上がっていたり、これまで側弯症学校検診を実施していなかったロシアも側弯症検診の導入を検討しているようです。
このような動向から、側弯症学校検診に対する国際的な方向性が前向きであると考えられます。
何はともあれ、世界規模で側弯症に対する取り組みがどんどん行われていくといいなあと思います😌
【参考文献】
黒木浩史, 世界の側弯症学校検診 – 歴史的背景と昨今の情勢 -. J Spine Res, 2023.