こんにちは!
今回は、側弯症に関するちょっと意外なお話をお届けします。
突然ですが、みなさんの周りに左利きの人はいますか?
実は、世界中の人口の中で「完全な左利き」の人は2〜3%ほど存在するといわれています。
完全な左利きとは、字を書く・ハサミや包丁を使う・ボールを投げるなど、ほぼ全ての動作を左手で行う人を指します。
そして、側弯症の人の割合も、ちょうど同じくらいです。
100人いたら2〜3人は完全な左利きで、同じように100人いたら2〜3人は側弯症です。
疫学上はこういったことが言えます。
つまり、世の中には、左利き、側弯症、どちらも大体同じ数の人が存在しているはずです。
でも、なぜ側弯症はあまり知られていないのでしょうか?
左利きが存在するということを知らない人はいないと思います。
それは、ペンを持つ手やハサミの使い方で、左利きであることがすぐに分かるからです。
でも、側弯症は服を着ていたり、側弯カーブが目立たなかったりすると気づかれにくいのです。
そのため、左利きと同じくらいの割合なのに、側弯症は「珍しい」と思われたり、「名前は聞いたことあるけどよく知らない」という人が多いのが現状です。
見えていないだけで、あるいは、気付いていないだけで、側弯症の人も必ず身近にいるのです。
左利きの人が右手用の道具に困っていたら、すぐに左手用の道具を準備してもらえるかもしれません。誰が見ても困っている様子が見えやすいからです。
一方で、側弯症の人たちも装具(コルセット)を着けていたり、背中の痛みや進行するかもといった不安を抱えながら日常を過ごしていることがあります。
同じクラスや学年のなか、会社のなかで、実は側弯症で困っている人がいるかもしれません。
その様子は左利きの場合とは違って見えにくいですが、「側弯症という人が意外とたくさんいてるんだ」と、理解している人が社会に増えることが、まず大切なんだと思います。
そして、社会の認知度が高まっていくことで、側弯症で頑張っている方や困っている方に周りが気付けて、手を差し伸べられる世の中にドンドンなっていってくれたら素敵ですね。